2016年8月27日土曜日

20160827-01

「『誰も悪くない』ってよく言うようになったけどそんなことないんだよ、悪い人はいるんだよ」と言われてハッとしたけど自分に応用はやっぱりまだできない。それぞれの立場に立ったら誰も悪くない気がしてしまう、確かにあれは悪いけど彼の気持ちはわかる、わたしもつらかったけど彼女もつらかっただろう、みんなそれぞれの立場でいろいろ考えてそれぞれつらいんだから。
ほんとうはもうちょっと、どうでもいいひと、大事にしたいと思わないひと、の気持ちを慮るみたいなこと、もうやめたほうがいいのかもしれない。だけどそれはもしかすると、わたしのことをなんとも思わない/知らない/むしろ嫌いな人にちょっとでも慮って欲しいという気持ちのあらわれかもしれず、そうであるなら当分はこの考え方から抜け出せないと思う。

2016年8月21日日曜日

20160821-01

「A3用紙」から着信がありわたしはいやな気持ちになる。A3で印刷をすることなぞほとんどなく、たいていは取引先が設定した用紙設定がそのまま残ってしまっているときで、せっかく1/2両面印刷に設定していたのに指示書がA3で出力されたりしてアア~となるのだ。そもそも着信履歴に出る名前は自分が携帯に登録した名前ではなかったか、登録していなければ番号が出るはずだったと思うのに「A3用紙」って、こんな人知らないし反射的に不快になってしまったしいったいなんだんだろう、でも授業中にバイブ音をこれ以上響き渡らせるわけにも行かないからわたしはそっと電話に出る。
「あーあの、XXXだけれど、わかりますよねXXX」
よくわからないアルファベット3文字、それはおそらく何かの会社名だけれどわたしには覚えがない。
「いやとぼけないでくださいよXXですよXXX、XXXの○○○○って言えばわかりますか? そこの社長です、あなた知ってるでしょう、○○さんの件で話があるんですがね」
そのアルファベットと人名の組み合わせには聞き覚えがある気もするけれど何か思い出してはいけない予感がする、不幸だ、不幸が電話口からじわじわと染み出してきている。わたしの不吉な予感を察知したのかしていないのか、電話口の男はそのままダラダラと話を始める。
○○さんの近況を語っていることはわかるけれどいったいどうしてわたしに電話をしてきたのか皆目見当もつかない、つかないが、結論としてよくないことをわたしに提示しそれをされたくなければあることを行えと要求する方向にだんだんと舵を切られていることがなんとなくわかる。いつも持ち歩いていたICレコーダーも今日は持っていないし電話をしながら電話機で録音をすることもできない、なによりまわりにいま脅迫電話を受けているということを知られたくない。わたしはいったいいつまで平穏な暮らしがこうやって唐突に脅かされる恐怖に怯えて生きなければならないのかと考えるとくらくらする、突然の来訪者や電話や、久々に会う知り合い、一人で外へ出たときに突然拉致されるかもという恐怖、そういうものをうっすら感じながら毎日暮らすのはほんとうにいや、そして今日ついにその予感が現実のものとなって「着信」している。