2014年9月21日日曜日

20140921-01

死んだら全て終わってしまうから死にたくないあの子と死んだら全て終わらせることができるから死んでしまいたい僕の気が合わないわけはなかった、知らない間にカレンダーがめくられ季節が過ぎて行ってしまうことにもう耐えられるはずがなかった。
回転する地球の上で足を踏ん張って一歩も動かないなんてできるわけ初めからなかった、僕たちは無為に七年を費やして正しいと提示されていたルールが正しいということの確認をした。


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たった一度の物理的接触で人生が変わることはままある、時速120キロの自動車やよく砥がれた果物ナイフ、そして君の鋭利な性器。それでもわたしの表皮が破られることはなかった、そのようにつくられた通り、わたしが他者と交わることはついぞなかった。
「だから言ったでしょう」という声を何度も聞いた、そしてこの時も例外ではなく、わたしは耳元でそれが囁かれるのを聞く。


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「逃げよう」とあの子が言うけど逃げられるはずがないことは自明だった、僕らにできるのは逃げることではなく何かを終わらせることだけだった。
選択肢を間違えたのは彼女だけれど間違いを見逃したのは僕だった、その瞬間僕らは等しく、お互いの存在について責任を負った。

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