2014年8月9日土曜日

20140808-02

蝉爆弾より潰れた甲虫を多く見た今夏だった、あらゆる歩道に甲虫がひしゃげて潰れていた。見上げた知らないマンションの屋上に祭りの提灯が見えた、わたしがあそこへ上がることは一生ない。
曇天は重そうに見えないからわたしはそっと息を吹きかける、雲が動く気配は全くないけどそんなこと本当は最初からわかってた。

炎天下の街並みを眺めながら満員電車で人圧に耐えてるときと夜家でお酒を飲んで多幸感に包まれてるとき、どっちのときに浮かぶ考えがほんとうなのかは自分で決めるべきものなのかなと思う、だったらわたしは後者を選ぶ。『僕はもうあのさそりのようにほんとうにみんなのさいわいのためならば僕のからだなんか百ぺん灼いてもかまわない』みたいなこと本気で思う、例え刹那的にでもそれが何度もあるのなら、『みんな死んでしまえばよいのに』というわたしとそれは矛盾することなく存在し、そしてどちらかというと前者が本当の気持ちだって決めた。

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