2013年1月3日木曜日

20130103-01

電車のドアのそばでぼおっと立っていたら、大学時代の同級生に声をかけられた。大学時代は5人組で、そのうちの一人はわたしで、残りの4人がそこにいた。確か一人は結婚して子供もできて、あーでもほかの子はなにしてるんだっけな、超がつくほどまじめな女の子しかいなかった中で、わたしたちすごく浮いていて、でもすごくたのしく過ごしたのに、そのなかでもわたしはやっぱりまじめじゃなくて、だから卒業あたりから、わたしだけふわふわ浮いてずれてしまった。あんなに毎日一緒にいたのになにを話していいかわからなくて、「あー、」って声しか出なかった。
車両の奥には今までの同級生、それも女子だけ、がずらり揃ってて、あーもしかしてこれが、「飲食店入ったら偶然同級生が勢ぞろいしてた」ってシチュエーションかー、まあ話すことないから呼ばれなくっていいんだけど、って思ったりした。ふと気づいたらバスは、隣の市じゃなくわたしの町の駅行きになっていて、運転手さんにどうしても降りたいと伝え、よくわからないところで下ろしてもらった。なめていたのど飴はいつの間にかガムになっていてわたしは自分のコートにそれをペッと吐く。後ろから中学のころもそして今ものんびりした顔と声としゃべり方の女の子がわたしを追いかけてきて、下半身裸になったからびっくりした。紫色のレースのショーツは「ショーツ」って感じのパンツで、え、え、なにしてるのって言う暇も与えず彼女は普通に喋るから、わたしは自分の目線をそこからバリっと剥がしてまた走った。電車はバスになるし、のど飴はガムになるし、わたし全然ついてない。地面を蹴って、力を前進の方向にかけているはずなのに真上にふわりと浮かぶばかりで全然前に進まない。体を限りなく前傾姿勢にして、つま先で蹴って踵で着地して、必死で走るのに進まない。泥の中を蹴りながらびゅうびゅうの向かい風の中を走っているようで、力だけ無駄に消費されていって酷く焦る。わたしいまこれものすごく、早く走らなきゃ間に合わない。間に合わないのに進まない、走り方を忘れてしまったようだ。踵で着地し爪先で蹴る、浮いてる間はなるべく足を伸ばして長く跳躍、踵で捕らえて爪先で蹴る、なんで上にしか行かないの。
バスの中にわずかに乗っていた男の子に、お前あいつと付き合えよと声をかけられたこと思い出す。ねえ元気、また遊ぼうねって、女の子に声をかけられたこと思い出す。いやだなどうしてわたしのいろいろ、思うとおりに進まないんだろう。もう逃げるしかない、バスも電車もなにもかも、信用できないから走るしかない。走るしかないのにどうして進まないのかな、向かい風が悪いのかな。お正月の町ではワゴンセールがそこらかしこで行われていて、わたしはそのワゴンを手すりのようにして、体を引っ張り上げるように前に進む。やだなもう逃げたいな、なんで全然進まないのかな。


*******************************************

おもちたべたいな。もちもちいいながら食べたい。すごく恥ずかしいから内緒にしたいことなんだけど、おもちを「もちもち」って声に出して言いながら食べたらすっごくおいしいの。でもお行儀が悪いしなんだかなって思うから、一人でこっそりやるとよい。
ココアもちというものがあるらしいから、わたし調べて食べてみよ。

今年はおいしいものたくさんたべたい、おいしいものたべたい。たかいものじゃなくて、おいしいもの。



王様の耳はロバの耳、しないとわたし生きていけない。だから穴にされちゃった場所や、そこに住んでる人たちには、ちょっとごめんねって思ってる。

*******************************************

ことしお正月、ずっとしたかったことできたから嬉しい。なんとなく勝手に願をかけて、おみくじ引いたら大吉だった。おみくじでこんなによろこんだことない、おみくじが嬉しかったんじゃなくて、おみくじも嬉しかったんだけど、そういうのじゃなくて、全部上手にいえないから、だまる。

達観した気持ちになったりしたくは決してないんだけど、やっぱりそう思ってしまうことがあって、でも全部喋ってしまったら、酷く居心地が悪いから、だまる。



おうちに帰ってきたら、たべるものお豆腐三連パックのうちの二丁と冷凍カレーと、お弁当のための冷凍おかずしかなくて笑った。ねこのえさはたくさんある、いつものカリカリに、にぼしに、クリスマスプレゼントであげたやわいえさに、歯にいいというソーセージをねじったみたいなやつ。お正月テレビもネットも全然みないでいろいろ考えたり本読んでたら、一番悩んでたことがすっきりした。自分の中の一番いやだった部分、あっさり解決したからすごい。





わたしはただの人間で、狭量だしわがままだし全然だめなひとだけど、それでもわたしが許しているから、だいじょうぶだよとよく思う。 クズみたいな人間にでも、だれか一人に許されてさえいれば、ちょっとは救われるんじゃないかなって思ってる。毒にも薬にもならないタイプの愛情、わたしジャンジャン注ぐから、あーあそんなもんもらっても仕方ないんだけどなって、ちょっとあきれながら笑ってほしい。



頑張ってお風呂はいっておでかけする。もう晩御飯のこと考えてる。今日なにたべようかな。

0 件のコメント:

コメントを投稿