2014年3月3日月曜日

20140303-02

「あした、髪を切るんだ、なぜなら失恋したからです」というと「すごいすごい」と言われた。何がすごいすごいなんだ、と思った。誰にも失恋していないけれど、誰にも失恋していないというこの状況は、果たして本当かな、と思った。本当に誰にも失恋していないのかどうか、わたしには本当のことはわかっていないのじゃないかなと思った。

春いちごのチューハイというお酒を買って飲んだ、久々に、かんかんの、甘いお酒を飲んだ。缶に入った飲み物のことを「かんかん」と言ってしまうのは、方言なのか、個人の表現なのか、どっちなのだろうと毎度考える。でも「缶」じゃなくて「かんかん」だな、と、口に出してみて再認識する。

映画を見に行ったら隣の男の人が、ものすごい勢いでポテトを食べていた。わたしが席に着くまでわたしの席に荷物を置いていた彼は、膝をこう、地面に水平に片足に乗っけるようなやり方で足を組んでいて、 氷だけになったジュースをズズっとすすっていて、このまま本編に突入したらいやだなと思ってわたしはその彼を横目で見ていた。予告が終わって盗撮注意のあの映像が流れ始めたころに彼は突然立ち上がり、食べ物が入っていたトレイを置きに外に出て行った。すぐ戻ってきて、またドカッと座り、足を大きく組んだ。映画の途中でも独り言を言ったり、スマートフォンをつけてみたり、サングラスを外したりかけたりしてみたり、忙しい人だった。



いちばん怖いのは、裏切られるより、裏切ることだとおもう。時間は巻き戻せないし、もう死ぬしかないけれど、死んでも時間が戻らないし、だからもう、どうしようもなくなる。




諸事情により、いまわたしの家には、よいビールが大量にある。わたしは普段、あまくないお酒をよく飲んでいるのだけれど、久々にいちごチューハイを飲んで、あまいお酒が飲みたくなって、だからこのビールのメーカーさんと、ビール好きの人には怒られそうだけれど、マンゴージュースでビールを割って飲んでいる。輸入雑貨屋で買うこのマンゴージュースはとてもどろっとしていて、ビールで割るにはこれが一番おいしい。スーパーで売っているマンゴージュースはさらさらしていて、割りものに使うとおいしくない。ところで、スーパーのジュースの賞味期限はせいぜい一週間くらいだけれど、このジュースは数か月ある。どういう仕組みなんだ、と、考えそうになって考えないようにして、なんかこう濃厚だから日持ちがするんだろうとかよくわからない納得の仕方をして、今わたしはマンゴービールをぐびぐび飲んでいる。



最近書いていた文章がもうだめになって、だめじゃないんだけどだめになって、全然日記も書かなくなって、今日久々に書いたらやっぱり面白くて、どうでもいい文章を書くのは楽しいなと思っている。だからいまわたしは、ものすごく、たのしい。




全然仲良くない、というと語弊がある、仲良くなくないんだけど、長時間は一緒の時間を過ごしてない、という友達(と呼んでいいのかな)のことを、お互いよく知らないと思うんだけど、すごく大切に思う時があって、この気持ちは一方的なものだから、気持ち悪いだろうけど、でもわたしは好きだよ、と思う。人が、例えばものすごく大変なとき、わたしがなにをできるかというと「今度またお茶しようね」というくらいで、でもわたしは本当に真剣に、あの子とまたお茶していろんな話をしたいと思っていて、だからそういうわたしのエゴのために、死なないで生きててほしいなって思う。わたしのために生きていてもなんにもいいことはなくてただただわたしが満足するだけなんだけれど、そんなわたしのエゴが、一グラムくらい、ここにつなぎとめる重しになったらいいなって思う。
好きっていうのは不思議だな、と思う。全然会っていなくても、話した時間が少なくても、そういうひとのことを、わたしは一人でいるときにすごく考えたり思い出したりすることがあって、それはとても気持ち悪いことだろうなって思うんだけど、別に相手に何かを求めているだけじゃなくて、元気でいてくれたらいいなと思う。わたしはあんまり人を好きにならなくて、好きにならないというか興味がないというか、そう自分のことを評しているのだけれど、一方的でよいという条件を付けたら好きな人が結構たくさんいるから、たとえ自己満足であっても、そこそこ幸せな人生なのだと思う。会ったことのない人でもすきなひとはたくさんいて、インターネットはすごいなとおもう。XXといえばだれだれ、と想像する人がいて、それはとても得なことだから、好きなものはみんな、どんどん主張していった方がいい、と思う。たとえその人が一度しかその単語を口にしていなくても、なぜか刻み込まれるみたいなことがあって、何度も言うけどそれがわたしに刻み込まれるというのはとても気持ちの悪いものだと思うのだけれど、電気ブランと言えばだれそれ、上野動物園と言えばだれそれ、万年筆といえばだれそれ、というもの、気持ち悪いとは思うけれど、誰かの心の中にそうやって残るということは、すごいことだな、と思う。



3月31日までに頑張ろうと思っていたこと、多分間に合わなくて、でもまあ一からやり直して頑張ろうと思いながら一か月くらい経って、だからそろそろまた頑張ろうと思う。 別に何も頑張らなくても生きていけるしそこそこたのしいなって思ったけれど、頑張ったほうが、より楽しいなとおもった。


 

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