2014年7月26日土曜日

20140723-01

スネアの音が銃声みたいに響いた瞬間わたしたち蜂の巣になった、安いチューハイの缶が音を立ててつぶれた。両手で頭を掻き毟って死ぬしかなかった、なのに口角が勝手に上がった。
静寂に耳が痛かった、再開までのタイミングを計ろうとするけど残響で耳が痛かった。

******************************************

ライブを見るときわたしはいつも、それがどんなにすばらしいものでも、早く終われと思ってしまう。今この瞬間は現実なのか確かめるために右手で頬をつねりながら、この瞬間が永遠に続けばいいのにとも確かに思いはするのだけれど、その反面早く終われとも思っている。
永遠に続く時間なんてなくていつかは全て終わってしまう、「さようなら」を言うのも聞くのも嫌なように何かのエンディングを見るのが嫌だ。だから早く、唐突にぶった切られるように終わって、もしかしたら終わってしまったのはわたしのほうで、それはそのまま永遠に今この瞬間もこの後もずっと続いているんじゃないかって勘違いを一生していたい。物足りないくらいで終わってほしい、もしかしたら終わったと思っているのはわたしだけで、実はみんなずっと続いていて、みんなずっと生きているって思いたい。

******************************************

明転、隣の女が真顔でスマホに「超サイコー!」 って打ち込んでいた。そうだね、超サイコーだったね、って思った。

0 件のコメント:

コメントを投稿